東日本大震災の被害総額は、20兆円規模に達する可能性が高いようです。 例によりマスコミが 「被害総額20兆円」 の意味を理解せず、日本経済破綻論に結び付けるフレーズを用い、日本国民を煽ろうとすることには注意が必要です。
「東日本大震災の被害総額は20兆円。この金額は、日本のGDPの4%に相当します」
ってやつです

震災による被害とは 「ストック(蓄積)」 の話しであって、 「フロー」 の話しではありません。 ストックについて語りたいのであれば、当然ストックと比較しなければなりません(もちろん生産資産というストックが傷ついた分、フローにも痛みが発生するのは確かですが)。
09年時点の日本の「ストック」非金融資産の額は、2446兆円です。 すなわち、今回の地震により、日本の国富は1%弱失われたことになりそうです。
今回の震災で、日本の国富が20兆円以上も失われた可能性があるわけで、それはもちろん大変な問題です。 しかし、復興報道に際し、マスコミはきちんと 「フロー」 と 「ストック」 を切り分けてほしいものです。
さて、この連休はどのように過ごされますか?
被災地で被災住民の方々が苦しんでいるときに、外食をするなど躊躇するのは確かです。 しかし、外食を控えたら・支出を減らしたら、政府の税収が増えず、復興財源がその分縮小してしまいます。 無用な買い溜めはもちろん控えるべきですが、わたくしたちがすべきことは、節約ではなく、たくさんお金を使い、たくさんのお金を義損金として寄付することです。
「経済活性化による復興支援」を実現しなければならないのです。
負けるな日本
